13 4月 2020

それでは、「押し売り営業」や「御用聞き営業」でもない営業とは、どのような営業でしょうか。
それについてお話しする前に、まずどのような流れで営業が行われているのか、改めて考えてみましょう。

アポイントを取る

第1回目の商談
(1) まずは天気や時事ネタなどの雑談から入る(これを省略する人もいる)
(2) 雑談が終わると、「さっそくですが、うちの商品は…」と説明に入る
(3) 説明が一通り終わると、お客様が難色を示す
(4) さらに商品をアピールする
(5) お客様が「考えておく」というので、そのまま引き下がる

電話営業1
(1) 数日たってからお客様に連絡をする(居留守を使われることもある)
(2) 「まだ考えてない」「今は必要ない」とやんわり断られる
(3) さらに商品をアピールする
(4) 迷惑そうに電話を切られるか、「考えておく」と逃げられる

電話営業2
(1) 電話営業1と同じ
(2) 電話営業1と同じ
(3) 「お願いしますよ、買ってください」と懇願する
(4) 電話営業1と同じ

電話営業3
すべて電話営業2と同じ

たいていはこのような流れではないでしょうか。
賢明な営業マンは電話営業1の段階で見込みがないと悟り、そのお客様を営業対象から外すでしょう。繰り返し売り込んでいれば落とせると信じている営業マンは、さらに営業を続けて相手から煙たがられるのがオチです。

これが押し売り営業です。
押し売り営業は、お客様の都合や事情をまったく考えていません。強引に商品やサービスを売り込んで、根負けしたお客様が契約すればこちらの勝ち、というlose‐winの関係です。
これではお客様との間に信頼関係は築けず、クレームやトラブルが頻繁に起こって、最終的には解約されてしまうでしょう。その後、二度と契約は取れません。

これからの時代は、長くつきあっていけるお客様を開拓するのが企業にとっての命題となります。同業他社がひしめくなか、ずっと選び続けてもらうためには、最初の営業での結果が、その後の企業の運命を左右するといっても過言ではありません。
同じように最悪なのが、御用聞き営業です。相手の要望を聞いていれば契約が取れるだろうと、足しげく取引先に通い、相手の言いなりになってわがままな要求も受け入れてしまいます。その結果、どんどん無理な要求が増えていき、対処できなくなったときに契約を打ち切られてしまうのです。
これはお客様が勝ち、自社が負けというwin‐loseの関係です。

それでは、どのような営業をすればいいのでしょうか。
長く取引できる関係を築きたいのなら、やはりwin‐winの関係を目指すのがベストです。
そのために必要なのが「ソリューション(解決)営業」です。

ソリューション営業とは、お客様のニーズを満たした結果、自社の商品やサービスを選んでもらうという双方向の営業方法です。
ソリューション営業を実現するには、5ステップ70スキルを順を追って実行していけばいいだけです。この通りに進行すれば、途中で断られる回数は激減するでしょう。

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    13 4月 2020

    私が営業について説明するときに、よくパン工場を例に出します。
    パン工場では小麦粉、水、イースト菌などの材料から、4つの工程でパンを作り上げます。

    [1]素材を配合し、[2]生地をこね、[3]発酵させて、[4]焼き上げる。

    この4つの工程の1つでも欠けていたり、順番を変えるとおいしいパンはできなくなります。
    もしうまく出来上がらなかったとしたら、発酵の温度や時間に問題があったのかもしれませんし、生地のこね方が足りなかったのかもしれません。
    「心をこめてこねなかった」などの精神論ではなく、合理的な理由が必ずどこかに隠れています。

    営業も同じです。

    営業は引き合い(取引条件の問い合わせ)をもらってから、これを材料として「受注」というゴールに向けて大きな4つのプロセスを踏んでいきます。
    [1]商談し、[2]提案し、[3]見積もりを出し、[4]稟議にかけてもらう。

    受注までいたらなかったとしたら、4つのプロセスのどこかに問題があります。 それを一切無視して、ゴールの「受注」だけを重視していたのが、今までの営業です。
    結果重視だと、受注さえ取れば何をやってもいいという風潮になります。

    4つのプロセスの提案や見積もりの段階で何か問題が発生しても、受注さえとればOK。そのために、今までの営業では「押し売り営業」や「御用聞き営業」がまかり通っていました。

    けれども、強引な営業はいつか必ず破綻します。不満や不審を抱いたお客様は、さっさと他社に移ってしまうでしょう。
    本当にお客様の立場に立って考えるのなら、結果よりもプロセスを重視しなければなりません。

    今は情報化・スピード化の時代です。営業のスタイルももっと効率よく、感情的ではなく理論的に作り上げるべきではないでしょうか。

    受注まで至らなかったら、商談の段階で何か問題があったのかもしれない、提案の仕方が悪かったのかもしれないと、どこで問題が発生したのかを考え、改善するのです。
    冷静に分析できれば、次回以降に意識すればいいだけです。そうすれば失敗は少なくなり、結果的に引き合いから受注までスムーズに流れるようになります。

    部下に指導する立場の人は、成績を評価対象にするべきではないと思います。 私も証券会社にいた時はホワイトボードに毎月の目標額が書いてあり、契約が取れたら自分の名前の横に数字を書いていました。成績をグラフにして競わせる企業も、いまだにあるかもしれません。
    数字だけを目標にすると、上司も部下も疲れるだけです。目標額に足りなければ上司は部下を叱咤し、やる気を出すよう発破をかけ、部下はげんなりしながら上司の小言を聞かなければなりません。

    成績ではなく、プロセスを間違いなく行っているかどうかを評価の対象にするべきではないでしょうか。結果が悪くてもプロセスができていれば評価する。
    そうやってプロセスを大切にしていれば、部下は間違いなく伸びていきます。 叱咤激励はいらないソリューション営業こそ、上司も部下も気持ち良く取り組める、これからの時代の営業スタイルなのです。

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